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【読む見る】1/11 じゅういちぶんのいち (2)

1/11 じゅういちぶんのいち 2 (ジャンプコミックス)

中村尚儁 『1/11-じゅういちぶんのいち-(2)』

 オムニバス形式で送るフットボールドラマの第二巻。8月のはじめの方に出てました。去年の12月に1巻が出ているので、8ヶ月での続刊。季刊誌から月刊誌への移籍になったので、また刊行スピードが上がるのかどうか。とまれ3巻も楽しみになる。

 1巻で描いた少年たちの青春ドラマから一転、2巻の第一話(#4)はプロチームのセカンドGKが主役という変化球。
 ところがその話が面白い。
 1巻では、青春の生き方を見せてもらったけれど、この話ではまさにゴールキーパーという生き方を見せてもらった感じ。
 それでいて、作品全体としての主人公もチラリと出しておきながら、話の邪魔にならない所がまた憎い。
 #5では打って変わって、クラスの合唱コンクールはなし。こういったサッカーじゃないじゃないかっていう話にうまく主役絡めたりしてドラマを作るのが非常にうまいと感じる。
 そして#6ではまたサッカー話。
 今度は少年サッカー。6年生の女の子が卒業するまでに何とか役に立ちたい4年生の男の子の物語。キャプテン翼の使い方にいたく感動しました。でも、2番ってテレビじゃやってないよね、確か。

【読む見る】『室町学院高校生徒指導室!!』(2)(3)

 ブエルタが始まっているんですが、23時から2時とかいう放映時間のせいでリアルに見れていません。さすがに翌朝5時起きの世界線では、深夜2時まで何やらしているのは辛すぎる。休みとか再放送とかを頼みにしないといけないなあ。土井ちゃんが出ているというのに。

室町学院高校生徒指導室!! 2 (ガンガンコミックスIXA)

高枝影水 『室町学院高校生徒指導室!!』(2)(3)

 キャプチャは2巻。
 またもや、2巻が出ているのをすっかりスルーしていて、3巻が出たので気づくという体たらく(最近多いなあ)
 しかも2巻が書店在庫になかったので、3巻ごと久しぶりに漫画をアマゾンしてしまったりなんだり。
 というわけで、室高の3巻が出ました。完結です。
 しかし、1巻出たのが去年の6月だから、一年で3冊全36話駆け抜けた感じで、どういう連載形態だったのかが謎。とにもかくにも、以前も書いたけれども、好きなところを好きな風に料理した全入り作品という至れり尽くせりでかゆいところにもコッソリとスパイスが入っているその造り、好きな人にはほんとにたまらないなあという。ざっくり読んだらまた1巻から読みたくなるテンポの良さも相まって、いい漫画でした。そしてやりたくなる信長の野望とか太閤立志伝。

【読む見る】このお姉さんはフィクションです!? (1)

 TVアニメ版シュタゲも残すところあと3話。いよいよあの瞬間が来るのかと思うと今からワクワク。
 先週長い休みがあけて、ようやく仕事が回ってきた感じ。いやあ、ブランクがあると修正難しいなあと。そう言ってるうちに、9月の前半はまた連休するわけだが。
 そんなことよりも体重がががが。ホント色々自重せんとなあ。

このお姉さんはフィクションです!?(1) (アクションコミックス(コミックハイ!))

むつきつとむ 『このお姉さんはフィクションです!?』(1)

 そろそろ本棚に、残念美人コーナーができそうな勢いの今日この頃です。いいですねえ、残念美人って。実際にいたらほんとに残念なんだろうけれども、2次元でまわりから見ている分にはものすごくOKです。ええ、ほんと。
 

【読む見る】がらくたストリート

 ということでボチボチ書いて行かないと。暇を見つけてなんとやら。
 とは言うものの、基本朝5時起き状態なので24時前に眠る生活。深夜アニメは朝一に見る感じで。

がらくたストリート 2 (バーズコミックス)

山田穰 『がらくたストリート』 (2)

 1巻の初版が3年前ということで、実に4年近くノーチェックだった衝撃の作品。
 少年少女+田舎+SF+オカルト+ジュブナイル+ちょっとエキセントリックな大人+ウンチクという、僕の琴線にほぼすべて触れるような作品を4年も見逃していたなんて、海の何とかさん並みに節穴じゃないかと久しぶりに思った作品。
 田舎を知っている人間ならば、きっとどこかで感じたような山川海空を舞台に、小学生と中学生と大学生と宇宙人と神様と大人とが適当にワイワイやる。ただそれだけ、ただそれだけなのに難度も読み返してしまう魅力がそこにあったりしてなんだか訳がわからなくなる。
 なんにせよ、読んだ後は無性に自転車で田舎に行きたくなる。いや、電車に乗ってでもいいけど。
 兎にも角にも、行動のモチベーションになる、そんな良作品。
 いやほんと、4年間スルーしていたとはなんともはや。

【読む見る】かみあり(3)

かみあり 3 (IDコミックス REXコミックス)

染屋カイコ 『かみあり』 (3)

 毎日が神在月な『かみあり』も3巻に突入しました。
 古今東西新旧を問わない神様が街にあふれる素敵な作品。ソロモン72柱も普通に出雲に、というスタンスがとても素晴らしいです。あとガブリエル様の活躍とか。
 基本的に日本神話に疎いので(専攻のせいかギリシア神話のほうが得意という無軌道ぶり)、前々からチラチラと出ている神様がとても神格が高かったりと色々楽しめました。でもって、驚きのあの九十九神が早くも登場してホロリとしたりと、ネタに困らない怪作品。
 いやあ、相変わらずREXはいい作品抱えているなという。

【読む見る】『どうらく息子』&『昭和元禄落語心中』

 世間一般の落語のイメージといえば、笑点くらいしかないだろうというのが僕の見解。私見ですが。
 そんな僕もご多分にもれず、笑点メンバーの他には立川談志とかくらいしか名前が上がらないところです。これが上方落語なんかになったら、関西の人はもうちょっと知ってるのだろうかとは思うところですが。

 そんな感じで、せっかく東京にいるにもかかわらず、寄席なんかには一度も行ったことがないという話。でもたまにテレビでやっている落語を聞いているのはすごい楽しいわけで、やっぱり一度行かなくてはなあと思うのが偽らざる心情。なかなか機会がないけれど。

どうらく息子 1 (ビッグ コミックス)

尾瀬あきら 『どうらく息子』

昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN)

雲田はるこ 『昭和元禄落語心中』

 そんなこんなで落語漫画というものを読んでみました。
 前者の『どうらく息子』は、ビックコミックオリジナル連載中で、現在2巻まで発売中。一方『昭和元禄落語心中』の方は、講談社の季刊ITANで連載中で、今月7日に発売。

 2作品共に落語を扱っており、師匠の落語に感動し弟子入り志願をした主人公を中心に進むストーリを基調としながらも、いわゆる”青年雑誌”に連載されている『どうらく息子』は、落語界を主人公の目線で見つめる「職業モノ」的な側面をもち、一方『落語心中』の方は、弟子と師匠の他に、師匠の兄弟弟子だった男(故人)の娘を加えた3人それぞれの動きを俯瞰的に描く手法をとっており、全く読み味の違う作品になっている。

 『どうらく息子』の面白みはやはり職業モノ定番の主人公の成長をじっくりと描く部分と、主人公が足を踏み入れた「落語」の世界を、その裏側から開示してくれる裏話モノ的な、読者が新しい知識を手に入れることができる快感にあるのだと思う。(監修しているのは現役の落語家)いわば、「大事なことは全て漫画で教わった」を地で行くうんちく漫画的な楽しみ方もできる、何度か読み返したくなる知識欲を刺激してくれる作品。
 他方、『落語心中』は、「落語」を背景にした情念漫画、とも呼べるモノ。主役級3名がそれぞれに落語に向き合う姿勢を、弟子はその天然無心な行動で、師匠は内に秘めた想いで、兄弟弟子の娘は落語の世界と自分とのギャップの苦悩の中で表現しています。後半、それぞれの主人公達の想いを理解した際に再度読み返すことで、それぞれのセリフの裏側をうかがい知ることも出来る作品です。

 同じ題材、同じ起点でも、全く違う二種類の漫画が出来上がるところに、相変わらず漫画の面白さと、漫画家のテクニックを感じることのできる2作品です。

【読む見る】O/A (4)

O/A (4) (角川コミックス・エース 216-7)

渡会けいじ 『O/A』 (4)

 スキャンダルで事務所が破綻した落ちぶれアイドルゆたかが、偶然出会った全く同じ声質を持ったお笑い芸人見習いのはるみと一緒に「二人一役」のラジオ番組をはじめる漫画も4巻目(長いな、説明が)
 3巻では主役が入れ替わりそうなほど海江田ミホ押しだったけれど、4巻は満を持しての主役のゆたか回、と思いきや表紙は新キャラに取られまして。無表情ジト目キャラ可愛いです。
 いやそれはともかく、新キャラを巻き込んでゆたかの過去話を繰り広げそうな引きで終わる4巻でした。5巻が楽しみです。
 エヴァのインパクトが強いヤングエースの中でも注目できる良作です。ラジオドラマはゆたかとはるみの声優一緒だったけれど、アニメ化してもやっぱり一人二役するのかなあとかなんとか。

【読む見る】信長の忍び(4)

信長の忍び(4) (ジェッツコミックス)

重野なおき 『信長の忍び』 (4)

 今間違い無くナンバーワン戦国漫画の信長の忍びも4巻。時代は信長最大のターニングポイント金ケ崎に突入。
 起承転結のオチを付ける4コマでありながら、今最新のネタを元にした濃い戦国小ネタをまぶすという離れ業はこの漫画でしか読めない見れない感じれない。先の歴史を当然知っているだけに、この後のネタをどう転がしてくるかが毎回楽しみでならない作品。
 あいかわらず、歴史漫画の面白さをぎゅっと凝縮した珠玉の作品です。
 

【読む見る】ヤシコー初代生徒会

ヤシコー初代生徒会(1) (アクションコミックス)

藤こよみ 『ヤシコー初代生徒会』 (1)

 基本的に、学園コメディ系漫画は好物のひとつです。
 新設校の生徒会に突然任命され、一癖も二癖もある生徒会役員に振り回されつつ苦労する生徒会長なんていう鉄板系コメディ。まあ、誰もハゲたくないですよね、ハゲたくは。
 1巻目はほのぼのと行くかと思ったら、ラストでの急展開。あまり巻数をかけずに話をまとめるのかなあとも思ったり。

 いやまあいいですが、勝手に他人に夢見て期待して、勝手に幻想して幻滅して一人でどんどん話進めちゃうような人ってあまり好きくないなあというのが最後の話を読んでの感想。2巻でどうなるかにちょいと期待ですが。

【読み見る】パーツのぱ(4)

パーツのぱ 4 (電撃コミックス EX 130-4)

藤堂あきと 『パーツのぱ』 (4)

 どこにでもあるようでどこにでもない、秋葉原の平凡なパーツ店の一日を描いた漫画も気づいたら4巻目。
 4巻収録分からは、1話4ページに増量されて、各話ごとのボリュームもアップ。全体的な量は変わらないけど。
 本編では、意外なところからの登場人物も増え、こんぱそ周辺が騒がしくなるエピソードの始まり付近まで収録。サンドイッチ屋の店員がいい感じ。
 しかして、やはりライブスの店長がいい味を出していてたまらない。微妙な駄目臭が(またそこか)
 それにしても、やはりありえそうでありえない日常マンガは、読んでいて心の栄養になるなあと。まったり安心出来るこの感じはやはりイエスです(オーガニック的な何かな感じで)