サッカー漫画がキャプテン翼の呪縛から逃れたのはいつだろう。
キャプテン翼の手法は、それまで漫画が長年培ってきた野球漫画と同じである。
つまり、一人の選手にあくまでもスポットを当て、そこを中心に世界を描き出す方法だ。
もっとも、それは野球漫画だけではなく、漫画全般の仕組み、すなわち「主人公」と言う存在のあり方がそうだったから、とも言えなくはない。
ともあれ、『GIANT KILLING』は、キャプ翼メソッドではないタイプのフットボール漫画だ。
フットボールを取り巻く環境で、監督にスポットを当てた漫画は知る限り、コレが初めてだ。
『オレンジ』や『オーレ!』の能田達規がチーム全体から見たフットボール漫画と言う新しいジャンルを開いたことに続く作品であるだろう。
未だ、連載開始から1年もたっていないため、その評価はやりづらいが、今後注目していきたい作品の一つである。