え、もう10月も半分を過ぎたですって?
時の経つのが早いのか、僕の動きが遅いのか。
『天狗の子』とか『うさぎドロップ』とかちらほら買っているけれど、特に目がついたところで、とりあえず前半で読んだあれこれなどを。
太田アモレ 『鉄風』 (3)
プロのジムに入って壁に当たるかと思ったらますます伸びがひどいことになっている主人公の歪み加減が気持ちいい。
そんなある意味特殊シチュエーションで進む格闘漫画。相変わらずグッドアフタヌーン一番押し。この巻もたまらないセリフ回し。裏表紙のセリフなんて、主人公が普通吐くセリフじゃない。じゃないけどそれがまっすぐ歪んでるからとてもカタルシス。
新キャラも色々黒そうで(偏見)ますます目の話せない怪作。
宮原るり 『みそララ』 (4)
盛り上がってまいりました。作品内も作品外も。
作者の作品世界のクロスオーバーで見せる大人バージョン麦みそに色々な理想型を見た。実態は酷いものだけど。
なにはともあれ、お仕事をすることに希望を持たせるストーリー。こうありたいなあ。無理だろうなあ。やっぱり無理だった、という阿鼻叫喚がマンガ読み社会人のアチラコチラから聞こえてくる無常観といったらもう。
石黒正数 『木曜日のフルット』 (1)
『ネムルバカ』のスピンオフのようで全く違う作品というかなんというか。
やっぱり僕は鯨井先輩が好きだ。うん、このダメ人間何とかしないと的に好きだ。
ヤスダスズヒト 『夜桜四重奏』 (9)
9巻まで来て更に増えるキャラクター。カルテットどころじゃないぞとかそういう問題でも無し。
ヤンデレ→デレデレ(主にシスコン的な意味で)の転換っぷりが見事というかもうダメだ。
いやあ、いいものです。
で、その裏で密かに主人公A(影が薄い)まわりに進展が出始める。というか出番が少ないというか、美味しいところだけというか。
美水かがみ 『らき☆すた』 (8)
ダラダラと惰性的に読んでいたけれど、第一期生が卒業したあとの高校生組が見事だった。特に隠れオタク関連の流れが見事すぎてさしぶりに読み返すことに。
初々しいというか、アルアルというか。とりあえずみんないい子ということは確か。
長谷川裕一 『マップス ネクストシート』 (11)
前作よりも風呂敷がでかい・・・・・・純粋に2倍だw
ますます大きくなるスケールと、長谷川節全開の前への進み方に、もはや伝統芸的な安心感。伏線の張り方が上手いのか、回収の仕方が上手いのか、判断をつけづらいくらいに面白い。やはり、中盤から終盤(終盤だよね?)にかけての長谷川漫画の面白さは群抜きということがよくわかる。
番外編
岡崎武士 『レッツ☆ラグーン』 (1)
不覚! 翻筋斗打って頭から地面に落ちるくらいに不覚ッ!
まさか9月に岡崎武士漫画が出ていようとは。というか月刊ヤングマガジンなんてチェックしてないよ!
90年代に中二病を刺激された僕らにとって、『精霊使い』のインパクトは鷹氏隆之の『風使い』と並んで「4大+α の精霊使いつええぇぇ」を植えつけたエポックメイキング的な作品。
その後、肺を病んで漫画家活動から引いていたらしいけれど07年くらいから活動再開(KCデラックスで『精霊使い』の再刊行もしたし)したようで、活動再開後の初単行本。帯の貞本先生の例の会話風な推薦文がまさに当てはまるインパクト。
今後楽しみな作品がまたできてしまった。
漫画がある限り僕死ねないなあ。